大宮支線


2004年9月1日に、「大宮支線」を通っている。


大宮支線」というのは、西浦和駅与野駅の間を走る。まぁ、詳しい説明は省く。要するに前項「国立支線」の続きである。



眼下に東武電車が見えてきて、17時36分、北朝霞。ここで、いっぱい降りていった。乗る客もあるが、ホームにいる客はほとんどが武蔵野線利用と見えて、大宮行きのこの電車には乗り込んでこない。


ここから、東北線に合流する。その瞬間を見てやろう、と運転席後ろに立つが、またまた、運転士の手がにゅっと伸びてきて、遮光カーテンが下ろされる。人権を踏みにじられたような思う瞬間だが、きっと、この先、トンネルがあるのだろう。しかたなく、右側のドアに寄り添うように立つと、さきほどの鉄道マニアが僕の前に立って、デジカメをかまえている。さほど珍しい列車でもないのに、こういうのに居合わせるなんて。デジカメの画面を見ると、なんだか、コマ送りのように表示されている。私のカメラだと極めてスムーズに車窓が流れていく。デジカメって、案外、こういうところで性能が違うものなのだな。お店では確認できないものだから、意外に思う。


荒川を渡り、西浦和の駅を向こうに見る。立体交差。大宮側からの短絡線が武蔵野線を乗り越えてやってくる。こっちの短絡線は複線なんだな。列車は、左へ左へとカーブしていく。右側から同じように武蔵野線から出てきた短絡線が寄り添ってくる。埼京線中浦和駅、下方を通過。そして、また、トンネルに入る。


ともかくも、珍しい線路を通った。


ここらへん、すでに、さいたま市中央区の街中らしい。この短絡線、武蔵野貨物線は、県立近代美術館の敷地の下も通る。そして、やっとのことで、地上に出る。


右側、遠くに、京浜東北線与野駅。さいたま新都心。ホームまで何線もある。こんなに遠くから、しかも、線路の上から、駅々を眺めるのは初めて。「この先、揺れますのでご注意ください。」のアナウンス。17時54分、大宮着。このまま車庫に入るという。


書いていて気づいたが、武蔵浦和方面から大宮方へ入ってくる短絡線もあるわけである。こっちも乗らないと「大宮支線」完乗とはいえないような気がしてきた。来夏のムーンライト仙台まで待つしかないだろうか。